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漢方一般

  • 2021年7月16日
  • 2021年9月20日

感冒症状としての筋肉痛

感冒後に右下肢がひきつり痛む 広尾の幕臣、辻氏の妻が感冒になり、解熱後右下肢がひきつり、腫れて痛み歩行することができなくなりました。脈は浮数、すなわち浮いて頻回です。解熱しても脈が浮数なのは感冒の邪気が下肢の方に入ってしまい、経脈で血や気の巡りができないためです。そこで「金匱要略」の続命湯を処方し4 […]

  • 2021年7月12日
  • 2021年9月15日

麻疹は周期的に流行

天保の麻疹には石膏が著効した 笄橋の道具係の真野幸次郎の妻が9月23日出産しましたが分娩や胎児に特に問題はありませんでした。同26日の夜になって、突然発熱し、咳嗽が著明で、口が苦く喉が乾きましたが舌の苔は白色でした。浅田宗伯先生は、「これは血熱ではなく、おそらく麻疹に感染した」と考え葛根湯加桔梗石膏 […]

  • 2021年7月4日
  • 2021年9月13日

麻疹の重症例

下剤で良くなったケース 南部侯の厩舎に勤める高瀬某の娘の例です。発疹がみられたものの一日で一旦あとかたなく治りました。その後心下痞鞕し、眼球固定して視線が合わなくなり、喘鳴もみられるようになり重症化しています。脈は洪数ですぐに悶え苦しんだあと気絶して死んだようになり、両親もただ抱き合って泣くばかりと […]

  • 2021年6月20日
  • 2021年7月12日

江戸時代の麻疹治療

浅田宗伯著「橘窓書影」の時代背景  「橘窓書影」は幕末から明治にかけて活躍した漢方医、浅田宗伯の臨床記録です。彼が江戸に診療所を開業した天保7年(1836年)は天保の大飢饉の真っただ中で、各地で冷害や水害が続いていた時期でした。また江戸時代にはおよそ20年ごとに麻疹の流行がみられ、ちょうどこの年も麻 […]