もうガジガジ日記書かないのかなあ…
シュン…
なにしてたの?
日焼けしてない?ハワイにでも行ってたの?
いい論文をたくさん見つけましたよ!!ウフフ。
モッさん、血中TGの正常値を知っていますか?
先生がいない間、僕がガジガジ日記の記事を毎日書いていたんだよ!(すぐばれるウソ)
血中TG150mg/dLまでが正常です!
今日は食後の血中トリグリセライド(TG:中性脂肪)のお話です。
悪玉コレステロールだけでなく、血中TGが高いと、狭心症や心筋梗塞のリスクが高いことが知られていますね。
もちろん空腹時TGも随時(食後)TGも高ければ血管によくないことは以前からわかっていましたが、モッさんの言う通り食後TGは食事内容や食事からの時間に影響を受けるため、正常値がはっきり定められていませんでした。
随時TG167mg/dL以上で心筋梗塞や狭心症、突然死などのリスクが上昇するという我が国の疫学研究もあります。
TG値と心血管疾患などの関連について国内外の研究データが蓄積されてきており、これらの結果を踏まえ今年改訂された「動脈硬化性疾患予防ガイドライン」では、高TG血症の診断基準に「随時TG175㎎/dL以上」が追加されました。
食後のTGの動きってあまり知られていませんよね。
また、高TG血症の人ではインスリン抵抗性が高い、つまりインスリンが効きにくく糖尿病を発症しやすいと考えられています。
今回、脂質負荷試験後の血中TG値の変化とインスリン感受性(インスリンの効きやすさ)との関係を調べた報告がありましたのでご紹介しますね♪
中国の研究です。
耐糖能正常(糖尿病がない)である248人のボランティアを対象としてテストミールによる脂質負荷試験が行われました。
参加者は、空腹時と負荷後(食後)4時間のTG値により3群に分けられ、各群のTGの変化が調べられました。
①NFT群 空腹時TG<150mg/dLかつ4時間後TG<221mg/dL
②IFT群 空腹時TG<150mg/dLかつ4時間後TG>221mg/dL
③HFT群 空腹時TG150~442mg/dL
そして各群におけるインスリン感受性(インスリンの効きやすさ)と膵β細胞機能(血糖を上げないでおく力)が比較されました。
まず、各群におけるTG値の変化です。(データより作図:エラーバーは割愛しています。)
脂質を摂取したときのピークは4~8時間ととても長いのですね。
さて、各群におけるHOMA-R(インスリン感受性をあらわす指標)とDisposition Index(血糖を上げないでおく力)についてはこのような結果でした。
HOMA-R : NFT 1.76 (1.25, 2.40)、IFT 2.29 (1.70, 3.62)、HFT 3.17(2.09, 4.51)
Disposition Index :NFT 群12.76 (7.83, 19.48) 、IFT群8.43 (5.32, 13.56)、HFT群 6.31 (4.63, 11.28)
(僕のファンが悲しむから)