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糖尿病治療薬のトピックス

  • 2023年3月10日
  • 2023年3月12日

週1回投与が可能なインスリンFc(LY3209590)~Fc融合タンパク質医薬品~

週1回投与が可能なInsulin Fc(LY3209590)はFc融合タンパク質医薬品 以前に週1回投与が可能なアイコデック(icodec)についての論文を紹介しましたが、今回はインスリンFcについての論文をご紹介します。 インスリンFcはアイコデックと同じく週1回投与が可能なインスリンとして開発され、現在臨床研究が進められています。         このI […]

  • 2022年5月8日

GLP-1・GLP1/GIP(tirzepatide)・GLP-1/グルカゴン共受容体作動薬の
HbA1c低下・体重減少効果

前回記事の続きです。「GLP-1、GIP、グルカゴンの働きは似ていたり似ていなかったり…」よりお読みください。 前回記事の続きです。 3製剤の血糖改善効果・体重減少効果についてまとめられたシステマティックレビューをご紹介します。 今回ご紹介するのは、 コクランライブラリー(Cochrane共同計画)、Medline(米国国立医学図書館:NLM)、Web of Sciences(クラリベイトアナリテ […]

  • 2022年5月2日
  • 2022年5月7日

GLP-1、GIP、グルカゴンの働きは似ていたり似ていなかったり…

  さすがのモッさんも、色々な薬剤が出てきてかなり混乱しているようですが… 今日はGLP-1受容体作動薬、GLP-1/GIP共受容体作動薬、GLP-1/グルカゴン共受容体作動薬の血糖改善効果と減量効果を比較したすごいシステマティックレビューがありましたのでご紹介します。 (※ちなみに現在、日本で2型糖尿病患者さんに使用できるのはGLP-1受容体作動薬のみです) GLP-1受容体作動薬は、 […]

  • 2022年3月4日
  • 2022年3月6日

GFRが低下している糖尿病患者においてもSGLT2阻害薬の貧血抑制効果あり

  糖尿病患者さんの5人に1人が貧血を合併している さて、モッさんの血の気はいつも多そうですが、今日は貧血のお話です。 糖尿病患者さんでは貧血が多いことが知られています。 貧血を起こす原因に鉄欠乏や腎臓病などがありますが、同じ貯蔵鉄の濃度、同じ腎機能の糖尿病と非糖尿病の人を比べると、糖尿病の人のほうが2~3倍も貧血が多いことが報告されています。   アルブミン尿排泄がない(腎症 […]

  • 2021年12月31日
  • 2021年12月31日

減量治療薬として期待が高まる週1回投与のアミリンアナログcagrilintide

アミリンはインスリンとともに膵β細胞から分泌されるペプチドホルモンでああり、食欲抑制に働く。 アミリンは、ものを食べた時にインスリンとともに膵臓のβ細胞から分泌されるペプチドホルモンです。 アミリンは、消化管運動を抑制して血糖値を調節したり、グルカゴンを抑制する働きを持っています。 さらに、アミリン受容体は、背側迷走神経複合核群(孤束核、最後野、迷走神経背側運動核)に存在しており、アミリンはGLP […]

  • 2021年7月29日
  • 2021年10月3日

Tirzepatide(チルゼパチド):デュアルGIP/GLP-1受容体作動薬の効果がすごい!!

Tirzepatide(チルゼパチド)はGIP受容体とGLP1受容体のデュアルアゴニスト製剤   SURPASS Programをご存じでしょうか? TirzepatideというGIP/GLP1共受容体作動薬の有効性と安全性を評価した臨床試験シリーズです。   GIPの働きのひとつには、血糖依存性のインスリン分泌促進効果がある GLP-1は、皆さんご存じのように、食事を摂ると腸 […]

  • 2021年7月4日
  • 2022年6月12日

SGLT2阻害薬とGFR変化、心房細動の三角関係

血糖値を下げるだけでなく、心不全にも有効であることが明らかになっているSGLT2阻害薬ですが、不整脈のひとつである心房細動の抑制効果についても最近期待されています。 ダパグリフロジンというSGLT2阻害薬の心血管リスクについて調べられたDECLARE-TIMI 58という大規模臨床試験があるのですが、 その事後解析で、なんとダパグリフロジンを投与すると心房細動/心房粗動の発症リスクが下がったと報告 […]

  • 2021年5月30日
  • 2022年6月12日

GLP-1/グルカゴン共受容体作動薬の血糖低下効果について~リラグルチドとの比較試験~

グルカゴンには、血糖上昇作用のみならず食欲抑制やエネルギー消費を上げる働きがある グルカゴンが血糖上昇作用を有することや、糖尿病患者さんではグルカゴン分泌異常がみられることなどにより、糖尿病の病態においてグルカゴンは「悪」と考えられてきました。 しかし、ごく最近になり、グルカゴンは糖代謝だけでなくアミノ酸代謝に重要な働きを持つことや、他にも体の恒常性を保つために様々な働きをしていることが少しずつわ […]

  • 2021年1月31日
  • 2021年5月20日

リベルサス(経口セマグルチド)による食欲や食の好みの変化を知る

GLP-1受容体作動薬であるオゼンピック(セマグルチド注射薬)による、食欲や嗜好の変化について、以前にご紹介しましたね。 もう1週間もしないうちに、セマグルチド経口薬(飲み薬)であるリベルサスが2型糖尿病患者さんに対して使用できるようになりますが、リベルサスによる食欲の変化や食の嗜好はどのように変わるのか、気になるところですね。   2型糖尿病患者にリベルサスを投与すると、食事、おやつの […]

  • 2021年1月24日
  • 2021年3月4日

SGLT2阻害薬は、クローズドループインスリンポンプで治療中の1型糖尿病患者の血糖値も安定化させた。

クローズドループシステムとは、患者さんが装着しているCGMセンサーの血糖情報に応じて、インスリンポンプの注入速度を自動的に増減するシステムですね。 「人工すい臓」とも言われています。 従来のCSIIやSAP療法に比べて、クローズドループシステムを用いたポンプのほうが、よりよい血糖コントロールを達成できるという報告が増えています。 クローズドループシステムであれば、血糖値は完璧にコントロールできそう […]