- 2025年7月17日
HbA1cとCGM(持続血糖モニター)、どちらが正しい?
「HbA1cは〇%だから平均血糖は△mg/dLです!」…ってホントに正しい? 臨床の現場でよくあるこの会話。 医師「HbA1cが7.0%ですね。平均血糖は…えーと、だいたい154 mg/dLくらいです」 患者さん「でも先生、CGMの平均血糖値は130って出てますけど?」 医師「えっ? うーん…」 患者さん「それにCGMの推定HbA1cは6.4なのに血液検査のHbA1cは7.0%でどっちを信じたらい […]
Mossanの糖尿病ガジガジ日記
~糖尿病の最新情報をGajigajiDogがご紹介~
「HbA1cは〇%だから平均血糖は△mg/dLです!」…ってホントに正しい? 臨床の現場でよくあるこの会話。 医師「HbA1cが7.0%ですね。平均血糖は…えーと、だいたい154 mg/dLくらいです」 患者さん「でも先生、CGMの平均血糖値は130って出てますけど?」 医師「えっ? うーん…」 患者さん「それにCGMの推定HbA1cは6.4なのに血液検査のHbA1cは7.0%でどっちを信じたらい […]
1型糖尿病の罹病期間は血糖コントロールに影響するか? 研究の概要 スペインにおいて702人の1型糖尿病を持つ人を対象として行われた横断研究です。 対象:成人1型糖尿病患者(FreeStyle Libre 2使用者、膵島関連抗体陽性) 2022年8月〜2023年9月のうちの14日間分のFGM(Flash Glucose Monitoring)データを使用 罹病期間により3群に分類: <16 […]
論文の概要 研究の方法 やせ型で血糖正常(Lean-NGT) 中心性肥満であるが血糖正常(Obese-NGT) 2型糖尿病(T2D) それぞれの人に決まった朝食(混合栄養食:シリアル+牛乳)を食べてもらい食前と食後4時間まで血液を何度も採取し、血糖値やインスリン、Cペプチド、グルカゴンなどを測定しました。 結果その1:インスリンと血糖の変化 全体のインスリ […]
糖毒性とは高血糖によるβ細胞の機能低下であり適切な治療により回復する可能性がある 慢性的な高血糖により血糖管理がさらに困難になる「糖毒性」の概念は比較的イメージしやすいですね。 例えば高血糖が続いている患者さんの治療を行っていてもしばらく血糖値が下がらない状態が続いたのち、ある時を境に急激に血糖値が下がり始めることを経験します。 この時に「ああ糖毒性が解除されたな」と感じます。 しかし個々の患者さ […]
高齢者糖尿病患者のHbA1cと感染症リスクの関係 さて、今日は「高齢糖尿病患者におけるHbA1cと感染症リスクの関係」についての論文をご紹介します。 HbA1c7%と8%では感染症リスクに差があるか? 先述のように高齢者ではその背景により緩徐な血糖マネジメントが推奨される場合もあります。 HbA1c8~9%以上では感染リスクが上がることは多くのデータにより […]
臨床シナリオにおける糖尿病治療薬の選択についてGPT-4と内分泌専門医の回答を比較 大規模言語モデル(LLM)であるGPT-4が仮想の臨床シナリオにおいて糖尿病治療薬を合理的に選択するかどうかを調べた研究を紹介します。 この論文では40の仮想的な臨床シナリオが作成され、初期治療薬選択に関して31人の内分泌専門医とGPT-4の回答が比較されました。 主要アウトカムは初期治療薬としてのメトホルミン選択 […]
ONWARD1-5試験 ~2型糖尿病に対してイコデク(アウィクリ)の有効性と安全性を評価した第3相試験~ 各試験の主要評価項目はベースラインからのHbA1cの変化であり、 副次評価項目として、低血糖をはじめとする安全性、体重変化などが比較されました。 一部の試験では持続血糖モニターによる血糖コントロール指標(TIR,TAR,TBR)も評価されました。 &n […]
帯状疱疹は50歳を超えると急激に発症率が増加する 帯状疱疹についてご存じの方も多いと思いますが、これはからだの皮膚に帯状に沿って強い痛みを伴う発疹や水疱が現れる病気です。 胸部から背中にかけて発疹ができる場合が多いですが、その他顔面や頚部、耳、眼、口の中、足などにも現れる場合があります。 首から上に症状が現れると失明や顔面麻痺、難聴などを引き起こすこともあり、重症の場合は入院が必要に […]
モッさんのいうとおり1型糖尿病の多くは急な経過で発症することが知られており、その進行、発症のメカニズムや予測因子について多くの研究が進められています。 1型糖尿病の家族歴がある場合や膵頭自己抗体が陽性である場合に発症リスクが高いことは知られていますが、このうち全ての人が1型糖尿病を発症するというわけではありません。 また1型糖尿病患者さんでは膵臓の容積が小さいことが以前から報告されて […]
eGFRdiffは様々な疾患リスクと関連する 長らく更新できずにおりましたが… 本日は 糖尿病患者さんのeGFRdiffで細小血管合併症の発症リスクが予測できる?! という論文をご紹介します。 腎機能の指標としてクレアチニンを用いたeGFR(eGFRcr)が広く用いられていますね。 しかし実はeGFRcrは腎機能以外の多くの要因の影響を受けます。 例えば筋肉量の多い人や […]