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糖尿病患者さんでは、夕食の時間が遅くなると食後の血糖値が上がることは良く知られていますね。
今回、非糖尿病者における夕食時間のずれが食後血糖値に与える影響について調べられた研究がありました。
非糖尿病のボランティア16人を対象として行われた試験です。静岡大学の先生方による報告です。
被検者には3食決まった時間(7時、13時、19時)にテストミールを摂取してもらいますが
下図のように、14日間のうち各2日間だけ少し遅い時間に夕食を摂取してもらいました。(20時、21時、22時)
夕食時間が遅くなった場合の血糖変化が比較されました。
糖尿病の患者さんでは、食事の時間が空きすぎることや夜遅い食事により、インスリン拮抗ホルモンンやFFA上昇を介してインスリンの効きが悪くなることなどで食後血糖値が上がることが知られていますが、
糖尿病を持たない人においても食事が遅くなると食後血糖値が上がりやすくなるのですね。
ただしこの報告では、夕食がいつもより1時間遅くなっても3時間遅くなっても同程度に血糖値が上がっていました。
「食事がどれだけ遅くなったか」ということよりも「いつもの時間と異なる」ということが、その人のサーカディアンリズムを狂わせ血糖上昇させてしまうのではないかと
この論文では推測されていました。
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Delayed dinnertime impairs glucose tolerance in healthy young adults. J Diabetes Investig. 2024 Feb;15(2):172-176. doi: 10.1111/jdi.14104. Epub 2023 Nov 2.