夫が糖尿病だと妻も糖尿病になりやすい?

ガジガジDr.
みなさん、お久しぶりです

モッさん
先生しばらくみなかったけど、どうしてたの?
もう論文読んでないの?

ガジガジDr.
色々忙しかったんですよ!
年末の棚卸ししたり、いつもお世話になっている方に犬缶送ったり…
モッさん
そうですか、ご苦労様です…
ガジガジDr.
ところで、冬といえば、家族でこたつに入ってみかん食べますよね。
うちにコタツはありません。僕はみかんは嫌いです。
モッさん
モッさん

ガジガジDr.
とうわけで、今回は家族についての論文をご紹介します♪

夫婦の生活習慣病は似るのか

糖尿病や、高血圧、脂質異常症などの病気は一般に「生活習慣病」と言われていますね。

但し、生活習慣だけでなく、その病気になりやすいと体質を持っているかどうかも、発症に強く関わっていることが知られています。

では、夫婦の「生活習慣病」は似るのか?という素朴な疑問について、行われた研究をご紹介します。

夫に「糖尿病」「高血圧」「脂質異常症」があると、妻が同じ病気になるリスクが上昇する。

84961組もの日本人夫婦を対象とした研究です。

夫が「高血圧症」「糖尿病」「脂質異常症」を有している場合と、有していない場合について、妻が同じ病気にかかる確率を比較したのが下の図です。

(このデータは、住んでいる地域、経済状況、妻の学歴、飲酒、喫煙習慣、他の病気の有無で補正されています。)

どれも、旦那さんに病気があると、奥さんも同じ病気になる確率が上がるんだね!
モッさん
モッさん
ガジガジDr.
そうですね。
しかも、年齢が上がるごとにそのリスクがどんどん高くなっていますね。

そのリスクを計算したのが下の表です。

それぞれ1.5~2.5倍もリスクが上がるのですね。

イギリスでも8150組を対象とした同様の報告がありましたが、夫が糖尿病、高血圧、脂質異常症を有していた場合の妻の罹患率は、各々1.4~1.5倍程度と報告されていました(BMJ. 2002;325:636)。

ただし、今回の研究において、脂質異常症のリスクがかなり上昇した要因はよくわからないということでした。

ガジガジDr.
生活習慣病の予防や治療は、家族で取り組むことが重要ですね。
そうだね!
まる
まる
モッさん
モッさん
誰!?
ガジガジDr.
誰!?

 

Watanabe T, et al. Concordance of hypertension, diabetes and dyslipidaemia in married couples: cross-sectional study using nationwide survey data in Japan. BMJ Open. 28;10:2020

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