内分泌内科
Endocrinology
内分泌内科
Endocrinology
橋本病、バセドウ病、甲状腺腫瘍などの甲状腺の病気は、まずは疑って検査をしないと診断できません。
これらは頻度の高い病気であり、放置すると生活に支障をきたしますので、
検査を受けることがなによりも大切です。
免疫の異常により甲状腺に炎症が生じて、甲状腺が少しずつ破壊されてしまう病気です。
甲状腺の破壊が進むと、甲状腺ホルモンを産生できなくなり、甲状腺機能低下症が生じます。
甲状腺機能亢進症の代表的な病気にバセドウ病があります。
検査を行うと5~10人に1人程度は腫瘍が見つかるほど頻度の高い病気です。
頸部のしこりで気づく場合もありますが、多くは無症状のため偶然見つかることも多い病気です。
免疫の異常により甲状腺に炎症が生じて、甲状腺が少しずつ破壊されてしまう病気です。
甲状腺の破壊が進むと、甲状腺ホルモンを産生できなくなり、甲状腺機能低下症が生じます。
女性に多い病気であり、疫学的には成人女性の10人に1人程度が橋本病だと言われています。
橋本病やバセドウ病などの病気を持つ人が家族にいる場合は、さらに頻度が高くなります。
ただし、橋本病のうち全員が甲状腺機能低下症になるわけではなく、 このうち20%程度の方で甲状腺機能が低下して、症状があらわれます。
甲状腺の炎症により、前頚部が腫れて首が太くなったと感じます。また、のどの違和感などがあらわれる場合があります。
甲状腺機能が低下すると、全身の代謝が低下するため、寒がり、体重増加、体温低下、だるさなどが出現します。また、気分が落ち込んだり、不安感が増したりすることもあります。うつ病や、高齢の方では認知症と間違えられることもあります。
甲状腺機能が低下するとコレステロール値が上昇するため、コレステロール値の異常をきっかけに診断されることもあります。
【血液検査】
甲状腺機能および甲状腺の自己抗体(抗TPO抗体、抗Tg抗体)などを測定します。
【甲状腺エコー検査】
甲状腺腫大や炎症の有無、程度を調べます。
甲状腺機能低下症がある場合は、甲状腺ホルモン補充のためサイロキシン(チラーヂンS)の内服を行います。必要となる量は患者さんにより異なるため、ホルモン値や症状の改善度をみながら、内服量を調整していきます。
「足りないホルモンを補充する」治療ですので、薬剤の副作用を心配する必要はありません。
治療により、症状は徐々に良くなります。
甲状腺機能亢進症の代表的な病気にバセドウ病があります。
甲状腺ホルモンの分泌が過剰になり、代謝が高まることで症状が出現します。
典型的には、暑がりになり汗をかきやすくなったり、手の震え、体重減少、動悸などの症状があらわれます。その他には、下痢になったり、気持ちが落ち着かない、怒りっぽくなるなどの症状が出る場合があります。
また、眼球が突出して、周りの人に顔貌の変化を指摘されたり、目が完全に閉じなくなったり、物が見えにくくなる、二重に見えるなどの症状が現れることもあります。
のどぼとけの下にある甲状腺が腫れることが多いですが、あまり気づかれない場合もあります。
特に中高年の方では、先に挙げた典型的な症状がなく、倦怠感や不整脈(心房細動)などの非典型的な症状しか出現しない場合があり、見逃されてしまうことがあります。
下垂体から分泌される甲状腺刺激ホルモン(thyroid stimulating hormone:TSH)が甲状腺にあるTSH受容体を刺激することにより、甲状腺ホルモンが分泌されています。
このTSH受容体に対する抗体がなんらかのきっかけで作られてしまい、産生された抗体がTSH受容体を刺激することで、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されバセドウ病になります。
バセドウ病になる原因はわかっていませんが、家族にバセドウ病の方がいる場合、発症リスクは10倍以上になることがわかっています。
したがって、バセドウ病になりやすい体質を持った方が、ストレスやウィルス感染など、なんらかのきっかけにより発症するのではないかと考えられています。
甲状腺機能およびTSH受容体抗体を含めた血液検査および甲状腺エコー検査を行い診断します。
ほとんどの場合、抗甲状腺薬による薬物療法がまず行われます。
治療開始時には十分な量の薬剤を服用していただき、甲状腺機能が正常化すれば徐々に減量、中止していきます。
ただし、抗甲状腺薬による副作用(無顆粒球症や皮膚障害、肝障害など)が現れる場合があるため、特に投与初期は注意深く観察しながら治療を進めます。
甲状腺機能が正常化せずなかなか薬剤が中止できない場合、中止後の再発を繰り返す場合、副作用により薬剤を継続できない場合は、放射性ヨウ素内用療法や手術療法など、他の治療法を考えていきます。
放射性ヨウ素内用療法や手術療法が必要な場合は、連携医療機関に責任をもってご紹いたします。
検査を行うと5~10人に1人程度は腫瘍が見つかるほど頻度の高い病気です。
頸部のしこりで気づく場合もありますが、多くは無症状のため偶然見つかることも多い病気です。
【良性腫瘍】
甲状腺腫瘍のうち多くは良性腫瘍であり、腺腫様甲状腺腫、濾胞腺腫や嚢胞などが含まれます。
【悪性腫瘍(甲状腺癌)】
乳頭癌、濾胞癌、髄様癌、低分化癌、未分化癌、その他(悪性リンパ腫など)があり、乳頭癌が全体の90%以上を占めています。
【超音波検査】
腫瘍の大きさや内部の性状(充実性・嚢胞性など)、血流の多さなど、腫瘍の特徴を細かく観察します。
超音波検査の結果、精密検査の必要がないと判断された場合も、サイズや形状の変化がないか定期的(6~12ヶ月毎)に超音波検査で観察を行います。
【精密検査】
超音波検査で悪性の可能性を否定できない場合は、穿刺吸引細胞診を行います。
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